About

「光の庭」は、透過フィルム・スクリーンが垂れ重なる3次元空間に、プロジェクターから差し込む無数の光たちが多様な動きを表現する、イルミネーション・インスタレーション作品。 鑑賞者自らが作品の中に入ることができ、全方向に広がる音と映像と柔らかいフィルムが織りなす空間内で、遊泳しているかのような不思議な体験をすることになる。 鑑賞者のにぎやかな声や動きに反応する光たちが、未知のインタラクティブな作品へと人びとをいざなう。 2016年11月27日のスタートから少しずつ進化を続ける光の庭。これまで、小さなこどもからおとな、高齢までの広い世代の方々がアクティブに作品とかかわり、あそびとアートの個性的な幻想空間が日々生まれ続けている。

Exhibition

  • ○ '16/11/27-'17/1/9 Tokiwa Park
  • ○ '17/1 COCOLAND UBE
  • ○ '18/1~ 医学部との連携研究
  • ○ '18/4/8 宇部市新天町イベント出展

Details

山口大学工学部講義「ものづくり創成プロジェクト」が、宇部市と山口大学および宇部高等専門学校の共同企画する講座「テクノロジー x アート」の受講成果として、このインタラクティブ・イリュージョン「光の庭」を製作した。 この次世代創成人材育成に共感する宇部市企業の方々の支えにより、同市のイルミネーション・フェスティバル、TOKIWAファンタジア2016・ときわ遊園地・森ホールにて出展が導かれ、また他所公開も計画中である。 LED式イルミネーションとは異なり、自由度が高く多様なデザインを可能とするコンセプトの実現のため、 国内外のメディア・アートに広く試行されるヒューマン・リアクティブ要素を取り入れた。本作品はTOKIWAファンタジア2016において中国経済産業局長賞の栄誉に輝いた。

本「テクノロジーxアート」作品が有す、複雑な感覚を同時に励起し情感を活性化し得る特長は、脳神経機能の低下に原因がある、発達障がいや認知症、などの様々な精神疾患治療育「情育」に役立つかもしれない。 心地良さや動機的なエネルギーを導き出そうとする本作品は、脳にどう作用し、 どの様な反応を与えるのだろうか?主導教員で同領域の研究者である山口大学工学部ものづくり創成センターの小柴満美子准教授の下に、今後、市民の皆様の協力を得て本作品の検証を進め、より「情育」を促す新しいデザインの方向を探る。

Technical
Details

Hardware

4m 四方、高さ3.5m の空間に短冊状の透過フィルム(農業用ポリエチレンフィルム)を均等に配置し、鑑賞者が自然に「光の庭」の中へと進めるようにしている。 約5m 離れ設置したプロジェクターから投影された映像は、先頭のフィルムを透過し7層あるフィルムに次々に映し出される。このデザインにより、本来平面の映像を立体的に映し出すことに成功した。 作品の上部には人体の骨格を検出するセンサーと、マイク、スピーカーを配置し、鑑賞者の声、動きをとらえている。

Software

投影映像が、鑑賞者の動きにインタラクティブに反応するように、CGソフトやプログラムなどで制作した。 例えば、マイクと連動した映像にはOpen frame worksが、Kinectと連動した映像にはProcessingを用いている。 各学生が得意分野を生かし個性的に小作品を制作後、Windowsタスクスケジューラで連結した。

Technical Requirements

  • - Projector 4000lm x1
  • - Windows desktop PC core i5 x1
  • - KINECT V2 x2
  • - Polyethylene film 0.6x3m x42
  • - Raspberry Pi x2
  • - Speaker x2
  • - Mic x1
  • - Monitor x2