About

2016年11月に産声をあげたイルミネーション・インスタレーション作品「光の庭」が進化を遂げ、2017年12月にTechnologyとArtが相乗的に融合する新たなコンセプトを世に問いかけた。「光の庭」は、透過スクリーンが幾重にも垂れ重なる3次元空間に、プロジェクターから差し込む無数の光たちが、その空間を訪れるひとの行動に応答しながら多様な動きを表現する。あらゆる世代に受け入れられて来た初代「光の庭」で、走り回り叫び声をあげてはしゃぐ、こどもたちの様子は、この新たなデジタル-アナログ空間技術が有す可能性を暗示した。こどもたちは、あそびながら多様な経験を通して学び成長して行く。そこで、こどもたちや親子に、次世代のあそびまなぶ空間、「光の庭」Play Groundの提案を試みた。

Exhibition

  • ○ '17/11/19-'17/1/14 Tokiwa Park
  • ○ '18/1~ 医学部との連携研究
  • ○ '18/4/8 宇部市中央街区公園イベント出展

Details

手作りの「のぞき窓の有るカクレガ」や「サカミチ」などの木製遊具によるリアルワールドと、人類が手にして間もない新しい技術、デジタル-アナログが融合し拡張するインタラクティブAR、さらには、あそぶひとや、ものが相互作用する複合現実MRプロジェクション、との融合により、訪問者を次世代の認知と創発世界へ、といざなった。

Technical
Details

Hardware

長さ2.5m立方の基本空間のみならず、周囲の壁面やインテリアにもプロジェクション映像や音響が拡張効果を示した。木製遊具は、子どもたちの慣れ親しんだ滑り台やジャングルジムから基本寸法を参照し作成した。飛ぶ、くぐる、上る、などの活発な動作の創発を促し、個性的な「あそび方」を多様に産むことができる遊具を設計目標とした。空間内をぐるぐる回れるような回遊性や、小窓などを配置し、社会コミュニケーションへの興味を促す。 さらに短冊状の透過性布(オーガンジー及びハードチュール)を同心円状に配置し、独創的デザインを目指した。 プロジェクション映像は、複数のスクリーンを透過しながら次々に映し出されるため、遊具内全体に360度の映像空間が広がる。

Software

マイクやKINECTにより、訪問者の声をとらえ、これに影響を受けるプロジェクション映像が、訪問者とインタラクションを始める。制御プログラムはProcessingを用いて制作。遊具外部から遊ぶ子どもたちを3Dでとらえ、リアルタイムにMR(複合現実)映像を生成し近傍壁面に投影。

Technical Requirements

  • - Projector x2
  • - Windows desktop PC x2
  • - KINECT V2 x1
  • - Organdy / Hard tulle
  • - Speaker x1
  • - Mic x1
  • -------------------
  • - Processing3 
  • - Touch Designer 099

Reserch

猛烈なスピードで発展を続けるデジタル社会で、情報コミュニケーションテクノロジーICT,人口知能AI、情報ネットワークとものが繋がるIoTが次世代を先導する。その一方で、しばしば生まれる現実と仮想現実との乖離や軋み、神経処理機能の発達遅れなど、多様な問題が生まれている。こどもからおとなまで、創発的に楽しむことができる、この新しいTechnology×Artを通して、進化を促す生体と環境の相互システムを、探って行きたい。